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防錆技術 錆の防止、その様々な素材を駆使した技術とノウハウ。

防錆

鉄鋼・自動車産業などの業界において金属製品の輸送・保管時に錆の発生を防ぐことは非常に重要な事項です。
防錆剤には気化性があります。気化性防錆液を含浸させた気化性防錆紙で密封梱包された金属製品の表面に防錆剤の気化した防錆ガスが付着し、防錆皮膜を形成し製品を錆から守ります。ウインテックスの気化性防錆紙は長年の研究で蓄積された性能の高さと実績から、国内の製鉄二次加工会社様や高炉会社様、アジア各地でもご活用頂いております。基材にポリエチレンフィルムを使用した場合、紙粉がなく使用後に樹脂原料としてリサイクルできるため精密機器の輸送にも最適です。

錆の発生原因

鉄は、自然界では酸素・水素の化合物である酸化鉄という状態で鉄鉱石や土壌の中に存在します。鉄鉱石を人の手で精錬し、酸素を取り除いた状態にしたものが鉄です。鉄原子は単体では不安定なため、再び安定した状態の化合物に戻るため酸素と結びつこうとします。これが錆の発生メカニズムです。
また錆が発生するためには、酸素だけではなく水分も必要です。水分を含まない空気中、あるいは酸素を含まない純水中では錆は発生しません。通常、空気中の水分が結露して鉄の表面に付着し、酸素によって酸化が促され錆が発生します。
他にも温度や湿度の影響も大きく、
相対湿度60%RHで錆の進行スピードは速まります。

錆の発生

錆の発生メカニズム
湿度や温度の影響も受けながら、空気中の水分が鉄の表面に付着(結露)し、空気中の酸素により酸化されて、錆の発生が始まります。

錆の進行条件
金属の表面

金属の表面
金属の表面は均一なように見えても、分子・原子といったミクロな見方をすると均一ではありません。これらの均一ではない部分を「欠陥」といいます。









金属の表面構造

錆の進行
欠陥があると金属の表面に電位の違いが生じます(分極といいます)。
電位が高い→カソード(正極) (電子を受け取り、還元反応が起こる)
電位の低い→アノード(負極) (電子を放出し、酸化反応が起こる)
電位差により電子の流れが生じる(電池作用)ことで錆びが進行します。
これらの反応が起こるためには、アノードで生じるイオンの溶媒としての水とカソードで起こる水の還元反応のための水と酸素が必要となります。
ですから錆の進行には、「酸素」と「水」が不可欠なのです。



結露はなぜ起きるか
大気中の水分

結露の仕組み

空気中に水を水蒸気として保てる上限は温度によって決まっています、これを飽和水蒸気量といいます。入浴時に窓や鏡が結露した経験は誰しもあると思います。それを例に説明を行います。
25℃相対湿度90%の浴室に含まれる水蒸気量は、飽和水蒸気量の表から計算できます。
23.07×90%=20.76g/㎥
この浴室の空気が10℃の窓ガラスによって冷やされたとすると、窓ガラス付近の飽和水蒸気量が9.41g/㎥まで減少します。
20.76-9.41=11.35g/㎥
1㎥あたり11.35gの水が水蒸気として存在できずに液体の水になります。これが温度の低いガラスに付着するため結露します。これは金属表面でも起こる現象です。

大気中の飽和水蒸気量


蒸着金属膜表面における水の吸着

蒸着金属膜表面における水の吸着等温線
(材料環境学入門; p170, 腐食防食協会編 (1994))

初期腐食速度と水膜の厚さの関係

初期腐食速度と水膜の厚さとの関係
(N.D. Tomashov; Theory of corrosion protection of metals, MacMillan,p368 (1966))

飽和水蒸気量未満の結露が起きない環境でも、金属表面では吸着凝縮による水の供給が起こります。金属表面への吸着する水分量と相対湿度の関係は左図のように60~70%RH付近から急激に増加することが分かっています。
また、その他に金属表面の汚れによる毛細管凝縮や塩類が付着することで起こる吸湿も水の供給源となりえます。
金属の腐食速度は水膜の厚みに左右され、右図の100Å~1μmで加速度的に腐食速度が増加します。1μmからは水膜が増加することで溶存酸素量の金属表面への供給が遅れ腐食速度は低下しだします。1mmで浸漬時と同様の状態となり腐食速度は酸素の供給が律速となります。

防錆剤
気化性防錆剤の働き

防錆の仕組み

防錆紙に含浸されている防錆剤が、徐々に気化し、防錆紙に包み込まれた鉄の周囲を防錆剤が充満します。そして鉄の表面に付着している水分に、防錆剤が溶解し、防錆皮膜を形成します。この防錆皮膜が水、酸素を遮断、鉄の表面を保護し、鉄を防錆するのです。

防錆効果の確認
防錆能力評価

評価方法1

防錆紙から気化した防錆剤が試験用鋼材に付着することで防錆効果を発揮します。
防錆剤の気化性が弱い場合や無い場合は一般クラフト紙の評価結果のように発錆しますが、弊社防錆紙ではしっかりと気化性が確認できています。

防錆能力の評価方法は「JIS Z 1535 鉄鋼用防せい(錆)紙」で規定されています。
その中で防錆製品の評価方法は、気化性防錆性能試験(VIA)と接触防錆性能試験に分けられています。弊社でもこの方法に則って評価を行っています。

防錆効果

評価方法2

①試験用鋼材を防錆紙でこのように梱包します。

恒温恒湿器

評価方法2

②防錆紙で上記のように試験用鋼材を梱包し、50℃・相対湿度100%の環境に2日間置き発錆を促進させます。この際バリア性が高い包装材の場合は7日間実施します。

防錆

評価方法2

③以上により、直接防錆紙が触れた際の試験用鋼材への影響(変色や発錆)を確認できます。

防錆梱包材の種類
防錆梱包材の種類

ウインテックスでは、気化性防錆液を中性~弱アルカリ性域ph値の中性クラフト紙に含浸させた鉄用・非鉄用・非鉄金属用・銅用防錆紙を製造しています。
また防錆紙の片面に水蒸気の透過性の低いポリエチレンをラミネートして密封することで、防錆ガスが外部に散逸することを防ぎ、より高い防錆性能を維持することができます。
さらにポリエチレンをクロスさせることで破裂引裂き強度を高めたPEクロス貼り防錆紙を使うことにより、荷崩れや荷傷にも対応することができます。
またポリエチレン樹脂に防錆剤を練りこんだ透明な防錆フィルムは、包装された状態から内部を確認することが可能です。
弊社の製品は自動車メーカー、同部品メーカー、産業機械、建設機械各社様にシート状または角底袋として長年ご採用頂いております。

気化性防錆紙

中性クラフト気化性防錆紙

フィルム貼り防錆紙

フィルム貼り防錆紙

防錆フィルム

防錆フィルム

防湿防錆紙

防湿防錆紙

ウインテックスの気化性防錆紙は長年の研究で蓄積された塗工技術と実績から、国内の製鉄二次加工会社様や高炉会社様、アジア各地でもご活用頂いております。防錆製品のお見積りやサンプル製造のご相談などお気軽にお問い合わせください
(→防錆製品を見る)

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