学校防災

学校防災 学校防災マニュアル、地震に備える備蓄設備、水を確保する給水タンク

学校防災とは 学校防災マニュアル

学校防災とは

学校防災とは

学校防災とは、学校に求められる防災活動のことです。学校防災は、地震や津波が発生した際の適切な避難行動だけではなく、児童や生徒の安全な保護者への引き渡し、地域の避難所として使用される場合の施設運営など多岐にわたります。

学校における児童生徒及び職員の保健管理、安全管理に関する法律として、「学校安全法」があります。
「学校保健安全法」第29条では、〈学校においては、児童生徒等の安全の確保を図るため、当該学校の実情に応じて、危険等発生時において当該学校の職員がとるべき措置の具体的内容及び手順を定めた対処要領(次項において「危険等発生時対処要領」という。)を作成するものとする。〉と記されています。
これに基づき、各学校では危機管理マニュアルとして防災マニュアルが整備されています。(参考:文部科学省「学校防災マニュアル」

株式会社ウインテックスでは、被災地への給水支援活動を長年実施しています。
能登半島地震や熊本地震で見られた地域の防災課題について、学校防災を考える上でも必見の動画です。

学校防災マニュアル 政府ガイドライン

学校防災マニュアルは、学校や教職員の役割を明確にし、防災体制を確立するためのものです。
地域性や学校の規模、生徒児童の年齢などを考慮して各学校ごとにオリジナルのものを作成します。
また、地域の環境変化や職員の入れ替わりなどの
変化に対応してアップデートしていかなければなりません。学校防災マニュアルは、災害対策だけではなく、登下校の安全の確保や災害時の授業再開についても包括して計画します。

学校防災マニュアル

学校防災マニュアルは、災害対策の3つ段階に分けて考えます。
段階1は、「備える」。環境整備や災害を未然防止する事前の危機管理について記述します。
段階2は、「命を守る」。地震や津波・火災・土砂災害などが発生したときに、適切な対処を行うことで被害を最小限にする危機管理です。
段階3は、「立て直す」。災害が収束し、危機が過ぎ去った後に児童や生徒が再び健やかに勉学に向き合うための心のケアや、授業再開のための手順を構築します。

学校防災マニュアルを策定した後も、定期的に見直し、地域や保護者に広く周知し地域や保護者と連携して、防災への意識を高めていくことも重要です。

学校で地震に備える 避難所運営に必要な備蓄と設備

学校防災の基本原則は、以下の3つです。
1.「落ちてこない・倒れてこない・移動してこない」場所への避難行動を徹底する。
2.計画(PLAN)-実施(DO)-評価(CHECK)-改善(ACTION)のサイクルで防災マニュアルを継続的に改善。
3.学校防災マニュアルは「事前」「発生時」「事後」の三段階で構成し、それぞれの段階で命を守り再発防止を図る。

特に地震が起きた時に児童や生徒が「落ちてこない・倒れてこない・移動してこない」場所に避難するためには、事前の指導が重要です。地震に備えるために行う学校の防災訓練では、校内放送での呼びかけが定番となっています。しかし、実際には地震による停電で校内放送が使用できないケースもあるため、学校全体で停電時の誘導方法を周知し備える必要があります。
以下に、学校が地震や津波などの災害に備えて用意しておくべき設備や備蓄をご紹介します。

学校を避難所として運営するために必要な設備・備蓄

学校を避難所として運営する上で、特に重要な備蓄や設備、備えておくべきものについてご紹介します。

食料・水
避難所となる学校施設には、救援物資が届くまでの食料等を備蓄などにより確保する必要があります。また地域一帯が断水となる場合に備えて、ペットボトルによる備蓄、耐震性の貯水槽やプールの水の浄水装置等により、生活用水及び飲料水を確保することが重要です。
1000ℓの水を衛生的に保管できる給水タンクホリフトウォーターもおすすめです。
電力・ガス
停電時に備えて、非常用発電機や燃料を確保することも重要です。非常用発電機は、可搬型や据え付けタイプのものがあります。太陽光発電設備を使用する場合は、停電時の自立運転機能や蓄電機能が役立ちます。
またポータブル電源があれば、地震や台風で停電した場合に、緊急電源として使用可能。非常時訓練用に
ポータブル電源のレンタルサービス等を使用し、事前に電化製品の稼働時間を確認するのもおすすめです。
都市ガスの供給地域では、ガスが停止した場合のためにLPガス変換器やLPガス設備を整備しておきましょう。

トイレ
避難所においてトイレ不足は非常に重要度が高い設備です。既存のトイレの数が不足した場合や利用停止せざるを得ない場合には、マンホールトイレや簡易トイレ、携帯トイレの備蓄が有効です。災害によって水洗トイレが使用できなくなった時、仮設トイレがすぐに避難所に届くとは限りません。トイレの設置場所が暗い・和式トイレや段差のあるトイレ、男女共用の場合は、高齢者や障がい者、女性、子どもにとって安全性が懸念されます。トイレの衛生的な問題や安全性の問題からトイレの使用を制限しようとする利用者も出てきます。その結果体調不良や体力低下が発生し重大な健康問題につながりかねません。
常設トイレを断水時も使用するためには、洗浄水用の水が必要です。プールや雨水貯留槽の活用や、大型給水タンクなどを活用します。また設置場所は暗がりにならない場所にし、高齢者や障がい者に配慮した洋式便所の確保、介助者も入れるようにすることでより多くのニーズにこたえることができます。トイレ専用の履物や手洗い用水・消毒液・ウェットティッシュなども備蓄しておきましょう。

照明
照明が不足している環境下では、転倒やケガなどのリスクがあり心理的な不安にもつながります。停電が発生した場合でも居住スペースやトイレ設置場所付近は照明を確保する必要があります。停電時にも使用可能な照明回路と直結した非常用発電機の接続システムを配備することも有効です。さらに夜間に避難所の居住スペースを完全に暗くしてしまうと危険ですが、昼間と同じように明るくしているとリラックスして眠ることができなくなります。居住スペースには、調光機能付き照明があると非常に便利です。
避難者用の連絡手段や情報通信の確保
避難所で避難者が電話やメールで安否確認を行うために、特設公衆電話の設置やネット環境の配備が必要です。いざというときに滞りなく使用できるよう、運営者は、ネットの設定方法やセキュリティ対策などを確認し、誰でも遂行できるようマニュアル化ておきましょう。

避難所に必要なスペース

学校を避難所として運営する上で、必要なスペースについてご紹介します。実際に学校の教室や体育館などの設備の図面をもとに、どのスペースをどこに設置するか、また各スペースに配備する椅子や机などの備品をどこに置くか事前に計画することが重要です。

備蓄スペース
備蓄スペースは、避難所を運営するうえで必要な備蓄を保管するためのスペースです。配備する設備や物資の量によって必要なスペースは変わります。備蓄スペースは、想定浸水高さより高い場所に配置します。

居住スペース
居住スペースは、避難者が寝食をする生活拠点になります。プライバシーの配慮や適度な温湿度に保つための対策が必要です。空調設備や扇風機、毛布など地域の気候に合わせて必要な物品を用意します。
要配慮者専用スペース
避難所には多くの人が訪れます。高齢者や障がい者、妊産婦、乳幼児など避難者によって必要なものは異なります。特別な配慮が必要な避難者のために専用スペースを確保することが重要です。
運営スペース
運営するためのスペースには、執務のための机や椅子、パソコンなどが必要です。予めどこにどの程度の広さで設置するのか、設定しておきましょう。運営する職員のスペースを固定しておくことで、避難者も必要なタイミングで相談がしやすくなります。さらに救援物資を管理するのも運営の役割です。救援物資を運び入れ、仕分けし、保管、配給するスペースも考慮しましょう。

学校の避難所運営 熊本地震・過去の事例

避難所として使用される学校

学校の避難所運営

阪神淡路大震災や東日本大震災において、学校は避難所として非常に重要な役割を果たしていました。避難生活が長期化した場合、学校は教育施設としての役割と避難所としての役割の両立を求められることになります。

しかし常時は、教育施設として運営されているため、実際に避難所として使用する場合にいくつかの欠点も浮上してきます。

熊本地震では学校の備蓄倉庫や太陽光発電の設備が役立った一方で、トイレや電気、水の確保において様々な不便が発生しました。


※弊社では、東日本大震災の断水経験から開発した
災害用給水タンク「ホリフトウォーター」を販売しています。
熊本地震では、地域の避難所として活用されていた月出小学校、長嶺小学校、熊本南部中央病院などで1000リットルの水を入れたホリフトウォーターを活用頂きました。⇒熊本地震での給水支援活動の詳細

学校避難所

ホリフトウォーターを設置したことによって、1台につき1000ℓ(約1トン)の水を衛生的に保管・給水することができるようになります。

さらに、給水タンク「ホリフトウォーター」は、熊本地震の直後に避難所内で蔓延していたノロウイルス感染症の対策としても活用されました。

当時、避難所では飲用とトイレ後の手洗い水を兼用しており、ノロウイルス拡大の要因の1つでした。
ホリフトウォーターを導入し、飲用水と手洗い用の水の取水ルートを完全に分けることで、感染症対策にも貢献します。

ホリフトウォーターは、組み立て式で、据え置きタンクやほかのタンクと比較して普段は場所を取りません。必要な時には、女性2人で手作業のみで簡単に組み立てることができます。

学校防災の事例 水の確保

学校の災害対策事例

学校の防災事例

高知工科大学様では、ホリフトウォーターを災害時の非常用水確保の手段として配備されています。
東日本大震災、熊本地震の際に被災地を視察したことで、災害時の非常用水の確保が大きな課題であると認識されていました。学校から少し離れた場所に災害用の井戸を掘ることで井戸水を確保したものの、汲み上げた水をトラックの荷台に載せて大学構内まで運ぶための運搬用タンクが必要です。
使用時には
輸送に耐えられる強度を持ちながら、保管時にはコンパクトに備蓄できる事から、ホリフトウォーターをお選び頂きました。
画像は、2022年12月22日に実施された学内給水訓練の風景です。

学校防災備蓄

なぜ大型給水タンクが学校の災害対策に必要なのでしょうか。
学校を避難所として運営する場合、大量の水の確保が必要になります。
ペットボトル備蓄や、プールの水で急場をしのぐことはできますが、断水が長期化する場合もあります。断水が発生すると給水車が給水活動を行います。
給水車から効率的に水を受け取るシステムとして、大型給水タンクが重要になるのです。
ホリフトウォーターは、1000リットルを給水車から直接水を入れた後、衛生的に安全に保管して個別の用途に蛇口から迅速に水を配ることができます。飲料用にも生活用水にも使用できます。

学校の防災備蓄に

避難所運営

ホリフトウォーターは、省スペース化に貢献する製品です。ホリフトウォーターは組み立て前は、コンパクトで場所を取りません。据え置きタンクの5分の1ほどのスペースで保管できます。
さらにホリフトウォーターの袋を外して組み立てれば、
救援物資の保管仕分け用のラックとしても活用できます。これは、学校を避難所として運営する上で非常に重要な機能です。避難所生活が長期化した場合、学校は教育施設としての役割と避難所としての役割を、校舎という限られたスペースで両立させる必要があります。救援物資はどのようなものがどれほどの量で届くのか予測しづらいものです。そのため救援物資保管用の棚を予め配備している学校は多くありません。
ホリフトウォーターを配備していれば、救援物資を効率的に仕分け保管することが可能になります。

学校の防災備蓄に 応急給水タンクで水の確保

学校応急給水

ホリフトウォーターは、コンパクトで場所を取らず、1トンの水を衛生的に保管・応急給水できる組立式の給水タンクです。外袋に施錠できるため、大切な水へのいたずらも予防できます。
組み立ては女性2人で5分程度で完了し、使用後も内袋部分のみ処分で洗浄不要。手間がかからず導入しやすい断水対策です。学校法人のお客様の導入事例や活用事例もございます。
小学校・中学校・高等学校・大学など学校施設の断水対策として、ぜひホリフトウォーターをご検討下さい。

→ホリフトウォーター製品ページ

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